こんにちは。構造計画研究所 創造工学部の馬場です。
今回のコラムでは、「BtoBマーケティング」について考えてみたいと思います。
私達は、2013年10月より、日本マーケティング協会主催の「BtoBマーケティング委員会」の委員として活動しています。
委員の業種は幅広く計17社、各社の委員会への参加動機、目標も様々です。
さて、みなさんは「BtoBマーケティング」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
おそらく、「BtoCマーケティング」よりも具体的に語れる方は少ないのではないでしょうか。
実際、市販されているマーケティング関連書籍のほとんどは、一般消費財(BtoC)が対象とされています。
汎用的かつ効果的なBtoBマーケティングのフレームを構築したいというのが、本委員会における私達の目標です。
委員会の冒頭で議題となったのが、「そもそもBtoBの定義とは何か」、です。
みなさんは、ご自身の企業がBtoBかBtoCか、あえて二分するとしたらどちらに所属するか、はっきりと定義付けられるでしょうか。
これを議論する際に挙がったのが、「自社と直接取引する顧客は誰か?」という視点と、「エンドユーザーは誰か?」という視点です。
自社と直接取引する顧客は企業で、エンドユーザーは一般消費者という企業も多くあります。
ここで興味深いのが、同一企業内の担当者間でも、自身の企業はBtoBかBtoCかと問うと、意見が分かれることです。
このように意見が分かれることは、企業内における各担当者の役割(営業部門か、開発部門か等)に視点が依存するためと考えれば当然なことで、大切なのは、両方の視点を統合してマーケティング戦略を進める「組織体制」が構築されているか否かにあると考えています。
マクロ環境分析、STPから4P戦略の立案と実行の、どの段階までを、どのような体制で進めるのが効果的なのか、これは企業規模や業種に依存するのか、あるいはそもそも最適解はあるのか。
いずれにせよ、BtoBマーケティングを考える上では、マーケティングの組織体制にも着目することが大切であると考えています。